アラモモ(アラ100)の母から電話。介護タクシーで帰宅。〜わたしが死んだら、棺桶に「へその緒」を入れてね〜
アラモモ(アラ100)の母から電話がかかってきました。
「家に帰りたいから迎えに来てえ。」
介護タクシーに施設まで迎えに来てもらいました。
わたしが、施設の母の部屋まで迎えに行くと、母は鏡を見ながら口紅を塗っています。
「家に帰るだけだから、口紅塗らなくていいよ。タクシーが待っているから・・・」
ちょっときつい言い方でした。
反省しています。
お化粧したいですものね。
心の中で「ごめんなさい。」
でも、母は耳が遠くなっているから、わたしの声は聞こえていないでしょう。
ほっ!
介護タクシーの運転手さんに、母は
「〇〇商店街をとおって帰ってください。」
と頼んでいました。
遠回りをして家まで帰りました。
母がまだ歩けて、自分一人で通えた商店街です。
「懐かしい、懐かしい。」と母は言っていました。
家に着くと、
介護タクシーの運転手さんとわたし二人で、母を抱えて、家に入りました。
家の中に入ると、
母は車椅子に乗って、わたしが車椅子を押します。
施設から持って帰ってきた服と施設に持っていく服とを交換しました。
母は、服を選ぶのも楽しいのでしょうね。
最後に仏壇の引き出しの中にある母の「へその緒」を確認しました。
98年前に紙に包まれた「へその緒」
母は、
「わたしが死んだら、棺桶にこのへその緒を入れてね。忘れないでね。」
と言っていました。
衣装箱に服を詰めて、その衣装箱を介護タクシーにのせて、
母はまた施設に戻りました。
「また頼むね。他に頼める人、いないから・・・」
と母に言われました。
別れ際に、母の声、
「7月に入ったら、買い物に連れて行ってえ。」
猫ちゃんのお母さんは、どこにいるのかなあ
捨て猫だったもんね。
溝の中から、か細い声で、にゃ〜にゃ〜ないてたもんね。