達筆だった母が書いたミミズの這ったような字、でもりっぱです。美しいです。
「はがきが届きました。」
と、知り合いからの電話です。
母が送ったはがきが先方に届いたようです。
母はわたしに
「はがきを書いたけれど字が汚いので、書き直して欲しい。」
といってきました。
そのはがきを見ると
ミミズの這ったような字という表現がぴったりでした。
動きにくい手でペンを持ち、
時間をかけて書き上げたはがきです。
達筆だった母にとって、その字は耐えられないのでしょう。
でも、わたしは、書きあげたことがりっぱだと思いました。
「せっかく書いたのに、これでいいと思うよ。」
わたしは余白にこう書きました。
「母は、字が汚いから、わたしに書き直して欲しいと言いましたが、
母が、一生懸命書いた字です。
このまま、送ります。」
先方さんはとても感動していました。
喜んでいただけました。
わたしが書き直さなくてよかった!